業界よもやま話

Short story

どのような結果になれば薬と考えてもいいの?

 治験薬についてどのような試験結果が得られれば、“薬”と考えていいのでしょうか?

 基本的には、①プラセボに対してまさっている薬効があること、②薬効に用量相関が認められること、そして、③副作用が許容できることです。

 図のような有効性が被験薬三用量とプラセボに見られ、かつ副作用が許容できれば、中用量を至適用量と考えることができます。

 低用量、中用量と増量することによって有効性が高まる関係を用量相関性があると言います。用量相関性を認める作用は薬に起因すると考えます。

 中用量は、これ以上、増量しても効果は高まらないため、この薬の有効性を最大限に発揮する用量です。 安全性を評価する考え方を分かりやすく説明するために、副作用の頻度、あるいは重篤度に用量相関があったと仮定してみましょう。すなわち、用量をふやすと、ある副作用は多くの患者さまにでてくるという状況です。あるいは、頻度はそれほど変わらないが、副作用の程度がひどくなるという状況です。こうした副作用がでれば、これは薬に起因すると考えます。

7-2 逆に、プラセボを飲んだ患者さまにも、高用量を飲んだ患者さまにも、頻度も高まらず、程度もひどくならず同じように出る副作用ならば、薬に起因するとは考えにくくなります。

 

 実際の治験では、このような理想的なパターンにならない場合も多いのですが、いろいろの要因を踏まえて考察を深めることが必要になります。特に、高用量で有効性が逆に低くなる薬が知られ、そのパターンから釣鐘型(ベルシェイプ)と言われます。