パイプライン

Pipeline

Antibody-inducing Peptide

抗体誘導ペプチド

プロフィール

 抗体誘導ペプチドは、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究により当社が実用化を目指している機能性ペプチドで、標的タンパク質(病気に関連するタンパク質)の働きを阻害する抗体を体内で産生させるようにデザインされています。
 感染症予防ワクチン等の従来のワクチンとは異なり、獲得免疫システムのうち、細胞性免疫(細胞障害性T細胞)を活性化せずに、抗体産生に関連する液性免疫(B細胞)を選択的に活性化させることが特徴です。当社は、細胞性免疫を活性化することによる副作用(自己免疫反応)を回避し、抗体誘導ペプチドを生活習慣病等の慢性疾患治療薬として実用化することを目指しております。
 抗体誘導ペプチドは、免疫システムに標的タンパク質の情報を記憶させることで、数ヶ月に一回の投与で抗体を維持し、薬効を持続させる長期作用型医薬品として研究開発を進めています。
 当社では、抗体産生を選択的に誘導することから、このペプチドを「抗体誘導ペプチド」と呼んでおります。

研究開発の意義

高価な抗体医薬の代替技術「BioAlternative」となる可能性

 抗体誘導ペプチドは、体内で抗体を長期間にわたって産生させる作用を持つことから、バイオ製造施設で人工的に製造する高価な抗体医薬に対して、安価な代替技術となることが期待されています。患者一人当たりの年間投与量は、抗体医薬が少なくともグラム(=1,000ミリグラム)レベルが必要であるのに対し、抗体誘導ペプチドはミリグラムレベルで可能と予想されます。
 抗体医薬は、市場が急拡大しておりますが、その一方で、薬剤費が高価で患者さまに対する経済的負担や医療財政上の問題が生じております。抗体医薬の安価な代替技術になり得る抗体誘導ペプチドは、高齢化社会を迎え増々関心が高まる医療財政上の問題解決に大きく貢献する可能性を秘めております。

抗体誘導ペプチド

生活習慣病等の「服薬コンプライアンス」の問題を解決へ

 抗体誘導ペプチドは、獲得免疫システムを利用するため、長期間にわたって標的タンパク質の働きを阻害できることが特徴です。抗体誘導ペプチドは、既存医薬品と比較し、投与回数を数カ月に一度に減少することで、患者さまの利便性向上を図るとともに、特に生活習慣病治療薬で問題となっている服薬コンプライアンス上の問題(医師の指示通りに、医薬品を服用しないという問題)を解決することが期待されます。生活習慣病は明確な症状を伴わない場合が多く、また服薬管理を自ら行うことが難しい高齢者の患者さまが多いことから、服薬管理が良好な患者さまの割合は低い水準に留まっております。例えば、米国において実施された高脂血症治療薬の服薬状況の調査では25~40%という報告さえあります。このため、抗体誘導ペプチドのような長期作用型医薬品が導入されれば、生活習慣病を適正にコントロールでき、心血管イベント等の合併症の発生を予防できる患者さまの割合が増えると考えられます。

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